2006年12月16日

医療問題まとめ

こんにちは。

すっかり間が空いてしまいましたが、その間にも医療問題はよくニュースになっていたようです。

今回は大部長くなった医療問題についてのまとめです。

・日本の医療は諸外国に比べてGDP比で極めて安かったが、かなり質の高いサービスを平等に提供してきた。

・医師数や看護師数は医療費を安く抑えるため、政策的に過少になるように抑えられてきた。

・そのため、病院勤務の医師や看護師は過重労働が常態化した。また誰でも医療を受けられるため、患者もいわゆる「3時間待ちの3分診療」など不十分なケアしか受けられなかった。

・現在高齢化に伴い必要な医療費は自然に増加しているが、国は医療費の伸びを懸命に抑えようと患者一人あたりの単価を削減しつづけている。

・単価を削減している反面、国民の医療サービス、特に安全性に対する期待感は上昇しており、訴訟リスクやクレームは増加の一途を辿っており、患者一人あたりのコストは特にハイリスク診療科で上昇している。

・このため医療従事者全体で労働時間や労働環境が悪化している。中でも公的病院やハイリスク診療科(産科、救急、脳外科、外科)の労働環境が急速に悪化しており医師や看護師の「燃え尽き退職」が続いている。
(あえて「立ち去り型サボタージュ」という言葉は使いません。疲れきった勤務医や看護師がやめるのをサボタージュという否定的な言葉で表現するのは疑問だからです。)

・たたでさえ過酷な労働環境で誰かがやめると周りの医師の負荷が更に上昇し、連鎖的に「燃え尽き退職」が続き、最終的には病院自体診療停止に追い込まれる。その結果、周辺の病院の負荷も上昇し、さらに連鎖的に「燃え尽き退職」が加速する。

・根本的な原因は医療コストの上昇を診療報酬が価格転嫁できていない点にある。このため国が政策転換して医療費支出をGDP比で大幅に(具体的には10兆円規模で)上昇させるか、混合診療を完全に解禁して負担できる人だけがよりよいサービスを受けられるように制度を変更する必要がある。どちらもできない場合はイギリス型の「医療崩壊」が避けられない可能性が高い。


どんな国でもどんな職種でも無から有を生み出すことはできません。
医療問題ははっきりとした経済学的な問題です。
従って解決には経済学的な対策が不可欠ですし、そうでなければ崩壊は避けられないでしょう。

「赤ひげの志」や「さらなる医の倫理を求めたい」などといった精神論は無意味です。
そうした精神論は「大和魂があれば竹やりで機関銃に勝てる!」「世界革命への理想があれば疲れなど感じるはずがない。それはプチブル的サボタージュだ!!」「将軍様のご指導があれば飢饉もアメリカ軍も朝鮮人民は必ず打ち破れる!!」と言っているのと何も変わりがありません。

「それでも私達は信じています。コトバの力を。」言うのはただです。誰でもできます。

残念なことに未だに医療問題は医師たたきから一歩も出ていないように感じられます。このままでは医療従事者も患者も多大な損害を被り、相互不信に陥ることになります。

一刻も早く有効かつ現実的な対策が打たれることを願っています。
posted by たけ先生 at 12:41| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。