2007年02月21日

フラット化する世界の株式への影響A〜誰が得をし、誰が損をするか

こんにちは。
日銀がついに利上げに踏み切りました。
将来に向けたファンダメンタルは利上げを見送った先月と何も変わらないように思えます。
巷の報道によると10〜12月期のGDPが反動増となったことが決めてだったそうですがだとするとフォワードルッキングはどうなったんでしょう??
結局のところ、あらゆるデータを「日銀が正常と考える金利水準」への回帰に都合よく解釈しているだけのようにも見えます。
こういうデータ解釈はバイアスそのもので、サイエンスの世界では許されないのですが・・・。

前回に引き続き、フラット化する世界の影響を考えてみたいと思います。

前回の記事に対するroadsterさん、skyさんのご指摘のとおり、フラット化し、資本と労働、企業や情報の移動が自由な世界においては労働や賃金、税金に対する裁定が働きます。

すなわち同じ労働生産性の人は同じ賃金に、他の条件が同じなら企業はより安い税金の国により収益を移動させようとするようになります。

こうした世界では基本的に世界のすべての国、すべての消費者が恩恵を受けます。なぜなら裁定が働いた結果、すべての国の労働生産性が上昇するため、すべての国で生活がより豊かになるからです。

ただし、まさに途上国との移動が困難であることにのみ強みがあった企業や労働者はグローバリゼーションにより失業したり、賃金が低下する可能性があります。

まとめると、フラット化する世界の勝者と敗者は以下のように分類されると思います。

1:フラット化する世界により恩恵を受ける側

ブランドやシェアなど国際競争力のある企業およびその経営者、株主、従業員

輸出が容易になるエマージング国の優良企業およびその経営者、株主、従業員

投資先が増えることでリターンを得やすくなる資本、特に規模やリサーチ力で勝る投資銀行など金融機関

すべての国の消費者

裁定により賃金が上昇するエマージング国の労働者

2:フラット化する世界により損失を被る側

これまで規制など「閉じた世界」に依存していた先進国の企業およびその従業員、株主、経営者

エマージングとの垣根がなくなったことにより、エマージングの労働者と賃金競争を強いられる先進国の(代替可能な職務内容である)労働者

roadsterさんのご指摘の通り、フラット化する世界は間違いなく世界全体の富と幸福を増加させます。
しかし、「閉じた世界」に依存していた一部先進国の企業、労働者は不幸な圧力にさらされることになります。
アメリカで言うならコールセンター、日本でも建設業など代替可能な仕事が多く、かつ国内の公共事業への依存度が高い職種も圧力にさらされる側かもしれません。
またどの国でも競争が激しくなり、再配分機能を弱めざるをえなくなるという点で地方自治体なども苦しい側かもしれません。

そしてこうしたグローバリゼーションの陰こそが安倍政権(と彼を支持したであろうナショナリスト達)の苦悩につながると思われます。

次回はあらためて安倍首相の苦悩について触れてみたいと思います。

posted by たけ先生 at 23:46| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。