2006年07月07日

Pfizer分析A〜定量分析

こんにちは。

だいぶ間が空いてしまいましたが、Pfizerの分析の続きです。
世界最大の売上高を誇る製薬会社です。

まずは過去数年の成長率を見てみます。(2001年〜2004年)



売上成長率(%)   11.5  11.6  38.5  17.4

利益成長率(%)   109.0  17.2  -57.2  190.6

EPS成長率(%)    106.8  19.7  -63.0  175.9


次に、売上高と営業利益率、EPS、ROEを見てみます。(2001年〜2005年)     
売上高
(百万ドル) 28,947  32,294  44,736  52,516  51,298

純利益
(百万ドル)  7,788  9,126  3,910  11,361  8,085

EPS(ドル)  1.22  1.46  0.54  1.49  1.06


配当(ドル)  0.44  0.52  0.60  0.68  0.74

ROA(%)  19.9  19.7  3.3  9.2  7.4

ROE(%)  42.6  45.7  6.0  16.7  12.3

純利益率(%) 26.90  28.26  8.74  21.63  15.54


売上高は順調に伸びていますが、03年に利益が大きく落ち込んでいます。
また03年以降、ROEの低下が目立ちます。
いずれも新薬のラインを確保するための買収とこれに伴う株主資本の増大が原因のようです。


また、いずれの年においても、配当性向が高い(50%以上)が目立ちます。
さらに自社株買いも行っているので、株主還元率は非常に高いのが特徴です。

posted by たけ先生 at 17:25| Comment(7) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Pfizerの研究開発費
R&D 1,684.0(96年) 1,928.0 2,279.0 2,776.0 4,435.0 4,847.0 5,176.0 7,131.0 7,684.0 7,442.0(05年)

Lipitor、Norvasc、Zoloft、Neurontin、Viagraという稼ぎ頭のうち3つが3年以内に特許切れ、5年以内に4つが特許切れになるので、ここ数年の成長は一桁前半に留まるのではないかというのがアナリストの予想です。特に、売上高ダントツ世界一のLipitorの特許が2011年で切れるのが大きな試練となるのではないかとのことです。

Posted by PALCOM at 2006年07月07日 21:38
現金など保有は相当ありますから、
やはり有力な製品の確保のために
M&Aをしていくしかないのかなと思います。
Posted by hiro at 2006年07月07日 22:58
今回の売却によって、キャッシュは2兆数千億円レベルになったそうです。問題は、これをどのように使うかですが、一つは自社株買いを継続するという見方、もう一つはバイオテクノロジー関連の企業を買収するという見方があるようです。ただ、ゲノム関連の創薬は、実用化には時間がかかるので、すぐに売り上げが上がるというものではないと思います。

むしろ、Lipitorの特許切れ問題としては、Torcetrapibという臨床試験の第3相にある新薬が要注意です。TorcetrapibはHDL(いわゆる善玉コレステロール)を増加させる新薬で、Lipitorとの併用効果を謳っています。露骨な営業戦略だという批判も強いですが、Lipitorを強制的に抱き合わせで使用させ、事実上、Lipitorの特許を延長させるのと同じ効果が得られる可能性があります。

もっとも、ファイザーの戦略がどうであれ、私自身は、ファイザーの株は購入できないのですが・・・。
Posted by PALCOM at 2006年07月07日 23:31
PALCOMさん、素晴らしい分析有難うございます。
特に3つ目の情報は私も知りませんでした。
実務的には「Lipitorを強制的に抱き合わせで使用させ」がうまく行くのかが問題でしょうか。
アメリカは製薬会社がかなり医師の治療内容や処方にも影響力を及ぼせる部分があるようですが・・・
今後とも宜しくお願いいたします。
Posted by たけ先生 at 2006年07月08日 22:34
FDAで併用効果が立証できれば、「TorcetrapibとLipitorを併用してコレステロールを降下させる方法」は間違いなく特許の対象となるので、事実上、Lipitorの特許期限が延長される効果が得られるという意味だと思います。

Pfizer株の購入に関して極めて重要なポイントだと思いますので、Torcetrapibのトピックの出所のURLと、記事を抜粋しておきますね(この情報は公開情報ですので、インサイダー情報には当たりません。念のため。)。

The New York Times reports that Pfizer is planning to lock up the market for heart treaments by bundling its new drug (toretrapib, which is still in experimental stage of development) to the company's best selling cholesterol lowering drug, Lipitor - if the FDA goes along and allows Pfizer to combine the two drugs - thereby extending the patent of Lipitor.

Pfizer's marketing scheme can be readily stopped if the FDA requires the company to test the drug alone against placebo - not in combination with Lipitor, as Pfizer would like.

The Times reports that "Pfizer's plan might seem to violate antitrust law, which can prohibit companies from "tying" products together or refusing to sell one unless customers buy another. But antitrust lawyers said the company's plans were legal, as long as the F.D.A. approved the drugs in combination."

A similar marketing scheme was approved by the FDA when Saondoz Pharmaceuticals, (then) the manufacture of the first 'atypical' drug for schizophrenia, Clozaril (clozapine), marketed Clozaril in combination with a blood monitoring service - stipulating that just a single distributor of the drug would also provide blood monitoring services. Sandoz was stopped by a clause in the Budget Reconconcilliation Act of 1990 which said that Medicaid did not have to reimburse for a drug bundled with a service and a single service provider.

全文は下記URLです。
http://www.ahrp.org/infomail/05/03/07a.php

しかし、自分が一番強い分野で株式を購入できないというのはストレスがたまりますね。
Posted by PALCOM at 2006年07月08日 23:16
実務的には「Lipitorを強制的に抱き合わせで使用させ」がうまく行くのかが問題でしょうか。

おっしゃる通りですね。臨床現場で「Lipitorと抱き合わせで使用してもらう」ためには、両薬の併用が臨床試験で優れた結果を出せるかどうかにかかっているといえます。

両薬の併用が臨床試験で優れた結果を出せれば、両薬を併用してコレステロールを下げる方法や両薬を成分として含む医薬組成物に特許の網をかけることが可能ですし、独禁法に触れることもないといえます。

この点、臨床的にはどうなのでしょうか?直感的には、併用効果はありそうな気もするのですが?
Posted by PALCOM at 2006年07月08日 23:50
このあたりの問題は実は簡単そうでかなり専門的な内容のようです。
というのも、いわゆる善玉コレステロール(HDL)を上げて、悪玉コレステロール(LDL)を下げることが生活習慣病や心疾患、特に死亡率のリスクをどの程度下げるのかについて見解が色々あるからだそうです。

日本においては「メタボリックシンドローム」=ウエスト85センチ以上(男性)となったのは、一説によるとウエスト径以外の検査所見が長期予後に相関しなかったからとも言われているそうです。

人づてなのでどこまで正確かわかりませんが、難しい話なので専門の先生にも聞いて見ますね。
Posted by たけ先生 at 2006年07月09日 14:44
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