2005年05月15日

日本人の資産運用とリスク

 昨日のブログで、日本人は資産運用においてとにかく安全性を重視して、収益性は重視しない傾向がある、と書きました。

 これは心理学的には、日本人の多くは損失から受ける苦痛の方が同じ額の利益から得られる満足度よりも大きいことを意味しています。
 このため国債や定期預金といった元本保証商品が重視され、よく言われることですが生命保険などの保険商品に不必要なほど多く加入するわけです。

 考えてみれば、自分年金も終身型の生命保険も、結局のところ
「今保有している金融資産を人に委託して運用してもらい、決まった時期に受け取る」という商品です。しかも運用には手数料がかかるため、普通は自分で同じ額を同じように運用したほうが老後に受け取れる額は多そうです。

 生命保険会社はその莫大な資金の多くを国債で運用しています。彼らもやはり元本われが許されないため株式やジャンク債などのハイリスク商品での運用は出来ません。

 実はここに落とし穴があって、行動ファイナンス的にはリスクを下げると普通はリターンが下がります。
 「そんなことは当然だ。」と思われるかもしれませんが、そうではありません。
「リスクを下げると、その下げたリスクに見合う以上にリターンが下がる。」
のです。このへんのことは行動ファイナンスのサイトなどを参考にしていただければよいかと思われます。

また年金や満期タイプの生命保険はお金を寝かしておく期間が長い為にインフレによる目減りのリスクがあります。

日本ではこの10年デフレが続いてきましたが、資本主義社会ではむしろ緩やかなインフレが続くことが普通である為、このリスクは長期投資では無視できないものと思われます。特に「谷深ければ山高し。」という格言があるように、これから日本でデフレが続くともちょっと思いにくいです。

 こう考えてみると、どれほどリスクを下げてもそのリスクを下げること自体がリスクを内包しているといえるのかもしれません。
posted by たけ先生 at 12:11| Comment(3) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お邪魔します(改行ご容赦)。

>「リスクを下げると、その下げたリスクに見合う以
>上にリターンが下がる。」

 それ以前に「リターンやリスクを過大もしくは過小
評価する」というのがあるのではないでしょうか。
Posted by ブロガー(志望) at 2005年05月18日 22:27
コメントありがとうございます。
もちろん、その要素もあると思います。
通常人はリスク(この場合はボラではなく損失の恐れ)を過大に評価する傾向があるので、いわば安全を過剰に追求するあまり、オポチュニティーロスにいたることが多いという注意喚起(自分に対しても)といった感じです。今後ともよろしくお願いします。
Posted by たけ先生 at 2005年05月22日 00:23
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Posted by 医療保険・がん保険 at 2007年11月09日 11:34
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