2006年10月20日

北朝鮮核実験の政治的影響

こんにちは。
少し間が空いてしまいました。

最近毎日のように色々な事件が起こるのでcatch upが大変ですね。
今日は前回の続きで北朝鮮核実験の政治的影響について考えてみます。

これまでのところ、株式市場は堅調ですし、実のところ世界はあまりこのニュースを重要視していないように思われます。

しかし北朝鮮核実験の真の問題点は別のところにあります。

それは核保有クラブによる核管理体制は果たして維持できるのかという点です。

現在のところまでアメリカも日本も中国も韓国も判で押したように「外交的解決」を主張しています。
しかし、北朝鮮に核放棄をさせない結果になる外交的解決は極めて問題です。イラク戦争のときアメリカは「大量破壊兵器開発の疑い」を口実に開戦しました。イラク戦争の是非はさておき、ひとまず世界の国家に「核保有はリスクを伴う」と思わせる効果はあったと思います。

しかし、北朝鮮による核保有を事実上認める、もしくは核放棄のために大幅な外交的譲歩をした場合、二つ大きな問題点があります。一つ目はイラク戦争の開戦の大義名分がやはりウソだった、というアメリカの欺瞞が広く認識されてしまうことです。
すなわちイラク戦争の開戦の真の理由は「イラクが地政学上、資源上アメリカにとって重要な国であり敵対的な政権を放置できなかった。」ということが明らかになります。

さらに問題なのはこの後です。
上のイラク戦争の話を逆に言えば、アメリカにとって重要な国、地域でない場合当該国家が核保有してもアメリカは武力行使というコストのかかるオプションを選択できない。ということになります。

要するに北朝鮮は資源もないし、どうでもいい国なので戦争までしたくはない、ということです。
つまり「アメリカにとって重要でなく、直接的な脅威でない国」にとっては「核は結局持ったもん勝ち!!」になるわけです。

アメリカは戦争という選択肢は取れないし、最悪核保有をカードにすればアメリカから外交的譲歩を引き出すことができるかもしれないので「核を持たないほうが損」ということになるわけです。

このシナリオは悪夢のようなシナリオです。
たとえばアメリカにとって北朝鮮は重要でなくとも日本や韓国にとっては重要です。もし中国が真剣に制裁を行わず、結局北朝鮮の核保有を国際社会が追認する形になれば、韓国や日本が核保有を宣言しても中国やアメリカは北朝鮮の核保有を止められなかった立場上強い主張はしにくいでしょう。

現に韓国では国民の8割が核武装に賛成しているそうです。また日本でも核武装について議論をしてはどうか、という発言が与党政治家から出ています。

左翼系市民団体の妄想とは異なり、日韓の核武装論は積年の悲願に向けた陰謀ではありません。現在の核不拡散体制が機能しないのであれば、「いやいやながら核武装せざるを得ない。」状況に日本、韓国が追い込まれることを危惧した発言と思われます。

核保有を望む日本人など誰もいませんが、しかし、アメリカも中国も結局北朝鮮の核武装を全く防げないことが明白になれば上記のシナリオは否定できません。
こうなれば次は台湾、ベトナム、タイ・・・と際限なく核保有が続くことになりかねません。

繰り返しになりますが現在の核不拡散体制は「新規の核保有を国際社会、特にアメリカが絶対に許さない」という抑止のもと成立しています。
皮肉にもアメリカが武力行使を選択肢から排除したことが際限のない核拡散と軍拡競争をもたらすリスクがあると思われます。

そしてマーケットは全くこのリスクを織り込んでいません。
NYから見れば北朝鮮など遠い国の物語なのでしょうが、上記のシナリオが実現してしまった場合のアジアへの悪影響は尋常なものではありません。

北朝鮮が核保有を公式に断念させられる形でこの問題が収束することを切に願っています。

上記のリスクを韓国市場が全く織り込んでいないと考え、POSCOは売却し、アメリカ株を購入しました。日本からは逃げられないので割安な日本株も買い増しましたがどうなるでしょうか。

売却銘柄:POSCO

新規購入銘柄:Anheuser Busch(BUD)Glaxosmithkline(GSK)

買い増し銘柄:フージャース、ステップ、蔵王産業
posted by たけ先生 at 17:56| Comment(6) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月15日

北朝鮮核実験の相場への影響@

こんにちは。

先週の株式市場は北朝鮮の核実験というサプライズの割には堅調でした。

もっとも、円やウオンなどアジア通貨はドルに対して大きく値下がりしていますし、為替市場と株式市場で危機への織り込み方の影響が違うような気がします。

また、機関投資家や米株の影響を受けやすい東証一部のブルーチップが堅調なのに対し、個人投資家の影響の大きい新興株は下落が止まりません。

機関と個人でもリスクの織り込み方が違うような気がしますね。
特にパチンコ関連銘柄の下落は個人のこの問題に対する敏感さを表しているように思えます。

ネット掲示板の情報(?)によると、
制裁など日朝関係の恒常的悪化→朝鮮総連など在日北朝鮮関連組織に対する風当たりが強くなる→朝鮮系のホールオーナーが多いといわれるパチンコへの法的規制の強化といった連想が働いているそうです。

まあそれなりにそうかな、と思うシナリオでもあります。しかし、現在北朝鮮経済は主に中国、韓国との貿易に依存しており、日本のパチンコ業界からの送金は(もしあったとしても)それほど外貨獲得に占めるウエートは大きくないと思われます。
それに銀行口座と直接的な船舶の往来を止めてしまえばさすがに日本から北朝鮮へ送金するのも困難でしょうし、わざわざパチンコ業界全体を規制する決定的な理由になるとも思いにくいです。。

もし、こういった理由だけで売られているなら、裁定のチャンスかもしれませんね。

しかし、この核実験の政治的影響は軽微ではすまないように思われます。
次回はその辺りを予想してみたいと思います。
posted by たけ先生 at 12:15| Comment(1) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月12日

北朝鮮核実験と売買報告

こんにちは。

ミクシイの話を書こうと思ったのですが、先に北朝鮮の核実験という大ニューズがあったので、そちらの話を中心に書いてみたいと思います。

マーケットは北朝鮮の核実験を受けて急落しています。
特に個人投資家が多い新興市場はムードが悪いせいか、全く買いが入らない状況です。

事実上底抜けしているといってもいいかもしれません。
中でも深刻なのがパチンコ関連銘柄です。

どうしても業界的に日朝関係が悪化すると規制やら反感やらを受ける、との連想が働くためか業績以上に売られています。

もっとも、上場している企業はホールそのものではなく、実のところそれほど北朝鮮と関係が深いわけではなく、マーケットが過剰反応している可能性があると思います。

こうしたマーケットの過剰反応を利用するのがバリュー投資の醍醐味と考え、ナンピンをしてみました。どうなることでしょう?

買い増し銘柄:

ダイコク電気

テクノメディカ

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2006年10月08日

国内新車販売不振の原因について

こんにちは。

少し間が空いてしまいましたが、国内自動車販売不振の原因についての考察です。

日経新聞の見出しなどでは原因について「原油高によるガソリン費用高騰を受け、セダン車より燃費のいい軽自動車が人気になっている。」などと指摘しています。

しかしよく考えるとこの説明には疑問も残ります。
まず、末端のガソリン価格が140円台を超えて急騰したのは比較的最近です。
それに新車の販売台数は「自動車を買い替えるか」の問題であり、必ずしも燃費の問題だけでは説明しきれない部分があると思います。

新車の販売不振はもっと根深い構造的な問題が原因である可能性があります。それは高齢化都市への人口集中です。

言われつくされていることですが、東京での生活に自動車はあってもいいですが、不可欠ではありません。
東京の駐車場代、道路の渋滞(燃費が悪い!)、無駄に高い首都高速の高速料金、車検や自動車保険など日本の自動車にかかる割高な維持コスト・・・を考えるとおそらく自動車に乗りたい局面はすべてタクシーに乗るほうが安上がりであると思います。

たとえ終電を逃してタクシー代を1万円払うことになったとしても、そんなのは月に何回もあるわけではありません。
またアルコールが入っていたらどのみち代行運転を頼まねばならず、その費用も安くはないでしょう。

こうして考えると東京など都市部では車は実用的には損であり、持つとしたらロレックスの時計やバーキンのように、ステータスシンボルとしての機能のほうが重要と思われます。

ステータスシンボルとしての意味合いならカローラでは力不足ですし、レクサスもイメージがぱっとしません。やはりメルセデスやBMW、ポルシェ、フェラーリといった海外ブランドの圧勝です。

これに対して地方では「車がないと生活にならない。」との声をよく聞きますし、事実そうだと思います。
しかし現在地方は高齢化および過疎化がさらに進行しています。
孤立した老人世帯はいつまでも自動車を運転するものでは有りません。
彼らのうち資力のある世帯は病院や福祉施設、買い物が便利な都市部へ転居するでしょう。(都市部のマンション需要の一因です。)

また資力のない世帯にしても、いつまでも運転し続けられないでしょうし、そもそも頻繁に買い換えないでしょう。
要約すると日本において自動車が必要となる地域は高齢化および人口減少がすごい速さで進んでいる。したがって国内において自動車需要のファンダメンタルは減少していくことが予想される。ということになると思います。

トヨタの奥田前会長は経団連会長時代に
「日本の労働者の賃金はまだまだ高すぎる。住宅ローンや生命保険、医療保険など見直す点はまだまだあるはずだ。」と発言したそうです。
もっと家計をカイゼンしろ、だから企業はまだまだ人件費を削れる、という意味合いだったのでしょうが、どうやら住宅ローンや生命保険より先にカイゼンされた出費は都市部での生活に不要な自動車の買い替えだったようです。

まとめ:地方の過疎化、高齢化および人口の都市への集中の結果、自動車への需要は今後も減退し、ステータスシンボルとしての超高級車市場と安価な軽自動車以外は伸びにくいと思われます。

ここ数日、mixiの個人情報管理に関して問題が発生しているようです。
次回はmixiなどweb2.0株について考えてみたいと思います。
posted by たけ先生 at 14:10| Comment(2) | TrackBack(2) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月03日

国内自動車販売台数の減少@

こんにちは。

久しぶりに個別銘柄の分析をしようかと思ったのですが、その前に気になるニュースがひとつ。

国内の新車販売が不振のようです。
国内上記の新車販売は174万台と1977年(いつの話でしょう??)以来の低水準を記録しました。

その分軽自動車販売が96万台と過去最高を更新し、明暗がくっきり分かれています。あまり気に留められていませんが、これは結構重大ニュースです。

「日本自動車は今や世界企業!!国内市場が頭打ちでも世界で勝負すればいい!」

とのご意見もありそうですが、そうでもありません。

トヨタ自動車の昨年の売上高と営業利益の国別割合は以下の通りです。


06年度

日本  売上高 13兆1000億円 営業利益 1兆800億円

北米  売上高 7兆7000億円  営業利益 5000億円

欧州  売上高 2兆7000億円  営業利益 900億円

アジア 売上高 2兆4000億円  営業利益 1450億円

ごらんの通り、売り上げの8割、営業利益の9割を日本と北米で占めています。
さらに国別の営業利益率は

日本: 8%

北米: 6%

欧州: 3%

アジア:6%

と日本が一番高くなっています。

さらに気になるのは、北米では売上高が20%増えているのに営業利益は10%しか増えていない点です。
つまりマージンが低下しているわけで販売代理店への報奨金の増加も一因のようです。こうした北米における営業利益率の低下は他メーカーでも見られるようです。

したがって、国際企業といっても、なお自動車メーカーにとって日本はドル箱であり、日本における自動車販売不振は深刻な問題であると考えられます。

ではなぜ日本で自動車販売が不振になっているのでしょう??
次回からは原因と今後の展望について分析してみます。
posted by たけ先生 at 19:26| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月30日

9月リターン

こんにちは。

アメリカ株が景気減速局面に入ってからなぜか急上昇しています。
たぶん今後の逆金融相場を見越してのものでしょうが、あまりに早く様々なことを織り込みすぎるのもどうかとも思います。

えてして織り込んでいるシナリオは一仮説にすぎないので、仮説が少しでもずれたらマーケットが過剰に反応するわけですが、これがボラティリティを(非合理に)引き上げるのでしょうね。

まあ収益機会もここからうまれるのですが・・・。

今月の株式リターンです。

日本株: -2.3% 年初来リターン −4.1%

中国株: +0.6% 年初来リターン 60.4%

日本株は新興相場の軟調もあり、小幅下落。

中国株は元高期待と円安で小幅上昇。

米国株はブルーチップ高のため上昇、といったところです。

日本株は下方修正の出た銘柄を売り、新規にコタフォトロンを買いました。

ホームページの保有銘柄欄も更新しています。
posted by たけ先生 at 12:03| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月27日

政権交代による株価上昇?

こんにちは。
ここ数日爆下げだった株価も今日は大幅上昇しました。
アメリカ経済に対する楽観論が広まった影響と新政権を好感したそうです。

その新政権ですが、個人的にはいい人事だったと思います。

@設備投資を促進する法人税減税は正しい方向であること

A早急な増税を強硬に主張していた谷垣財務大臣、与謝野経済財政大臣を更迭し、竹中氏に近い大田さんを経済財政大臣に任命したこと

B大学入学時のボランティア義務付けなど無茶苦茶な政策は諦め気味なこと

と思ったより穏健かつ経済重視な雰囲気が並んでいます。

あとはあまり精神主義に走らなければいいなあと感じています。
株価もこの調子で上昇していけばいいですね。
posted by たけ先生 at 21:48| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月17日

国債問題まとめ

国債問題のまとめです。

みなさんに熱心なコメントをいただいてありがたい限りです。

こんな字ばっかりのブログを真剣に読んでコメントしてくださる方がたくさんいるのはうれしい限りです。

私自身、国債問題は全く楽観はできないと考えています。

国債問題の解消に絶対に必要なのは

@持続的な成長による国債のGDP比低下

Aプライマリーバランスの改善

の二つです。

ただし、今回のテーマで主張しなかったのは

「増税だけでは国債問題は決して解決できない」

ということです。

三菱総研の試算では消費税を5%引き上げると実質GDP成長はマイナスになるそうです。
また、社会保障費の引き上げは高齢者による金融資産取り崩しを加速させ、金融機関による国債引き受けをさらに困難にする恐れがあると思います。

GDP成長がマイナスなら、新規国債発行ゼロでも実質借金は増えていくことになります。これでは長期金利急上昇は免れないでしょう。

「増税すれば万事解決!!」では困ります。

新政権には経済成長に資する経済財政政策を期待したいところです。
個人的には税制は法人税や所得税などフローにかかる税金を減税および株式譲渡益課税や配当課税など投資に関する課税を減税し、相続税などストックにかかる税金を増税したほうがいいかと思います。

「一生懸命頑張って収入を増加させ、リスクをとって投資した人が金持ちになりやすく、かつ子孫には残しにくい。」

税制にすれば消費も増え、GDPも増加すると思うのですがいかがでしょうか??

posted by たけ先生 at 19:05| Comment(7) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月14日

国債とインフレについて〜そのB

こんばんは。


総裁選もほぼ決まりで、早くも次期首相の政権運営に関心が集まっているようです。どうも社会保障に関しては「終末期医療の見直し」「薬価の引き下げ」「電子カルテによる経費削減」抑制を考えておられるようですが、果たして国民の皆様が許容できるのかという問題があるでしょうね。

国債問題3回目です。

財務省や国家破綻本のお決まりの脅し文句

「国債が増えつづければ通貨の価値が下がって大インフレになる!!国民が物を買えなくなる!!」

を検証してみたいと思います。

結論から先に書きますと

おそらく国債を原因としたインフレはそれほど激しくはならない。

と考えられます。

仮に日本で国債の信用不安により長期金利が急騰し、物価が急上昇したとします。
理論的には為替が大円安にならなければある程度のところで長期金利も物価の上昇も止まるはずです。

アメリカ人投資家の立場からこのメカニズムを考えてみます。

日本国債の長期金利が急上昇(債券価格は低下)し、かつ円安が進行しないとしましょう。
このときアメリカ人投資家はドルで資金を調達し、長期の日本国債を購入し、高金利を得た後ドルに換金すればリスクフリーでリターンを得ることが出来ます。
ヘッジファンドの円キャリートレードや日本人投資家が高金利目当てで外貨預金をしているのと同じメカニズムですね。
(ところで外貨預金をしている日本人でドルやユーロ、オーストラリアドルのファンダメンタルを熟知している人はどのくらいいるでしょう??みな為替リスクを考えずに購入しているように見えます。)

為替リスクがない場合高金利通貨への投資はオイシイはずです。
そうすると結局外国から日本国債への買いが入り、めでたく長期金利は低下し、これに伴って信用不安に伴うインフレはある程度で落ち着くはずです。

そんなうまくいくんかいな??とツッコミが入りそうですが、要は日本国債も円も結局日本という国の信用が担保です。

日本の輸出企業が利益を上げつづけ、政府が外貨を大量に準備し、できれば国民が外国株や外国債券をたっぷり保有している限り円も国債もある程度以上は下落しようがありません。

もし国債破綻による大インフレが起こるとしたら日本がチカラねーなーと思われた場合です。

具体的には消費不況が続き、年々GNPが低下していき、企業が競争力を失って輸出による外貨を稼げなくなり、高齢者が年々金融資産を食いつぶしどんどん目減りしていく・・・。こういう状況になったら終わりです。
いくら増税しようがプライマリーバランスが多少改善しようが日本国債への信用はなくなり、円安、大インフレは免れないでしょう。

結局日本国債の運命は日本の経済力次第といえます。

である以上次の結論が導かれます。
財政や国債管理を経済に優先させるべきではありません。

国債は際限ない発行をとどめて、少しづつGNP比で目減りさせていく、といったニュアンスが一番いいと思います。

当選しそうにないですが総裁候補の中には増税でプライマリーバランスを黒字化して借金を年々返していくなどと言っている候補がいます。

論外な主張といえるでしょう。
国債が問題になるのはあくまでGDP比であり、絶対的な発行額ではないはずです。






posted by たけ先生 at 21:25| Comment(9) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月09日

国債暴落→大円安のシナリオはあるのか??

こんにちは。

少し間が空いてしまいましたが、国債問題の続きです。

国債の最悪シナリオとして、
国債増大→大インフレ、大円安→輸入物価急上昇→国民生活破綻
とよく言われています。

で、大体解決策が藤巻さんや木村 剛さん等の「外貨を買え!」です。

今日はこのシナリオを検証してみます。

結論から先に書きます。

日本国債の破綻は極端な円安(1ドル=250円など)やインフレ(インフレ率20%など)をもたらさない可能性が高い

と思います。


ご存知の通りアルゼンチンやタイなどの通貨危機時には通貨の急落と大インフレ、経済停滞が起こりました。

これらの国には共通した特徴がありました。

@経常収支が赤字(=貿易赤字)だった

A経常収支の赤字を外国からの資本流入で補っていた。

B外国からの資本流入への依存度が高すぎたため、資本流入が止まったとき通貨の急落が起きた

です。

これに対し日本は相変わらず巨額の経常黒字(=貿易黒字)を出しつづけています。
そのため日本の外貨準備高は世界有数です。この事実の為替への影響を考えてみましょう。

例えば今日本円が急落し1ドル=250円、1ユーロ=300円になったとしましょう。
すると政府の保有している外貨の円建て価値は2倍になります。
トヨタやホンダ、キヤノンといった輸出企業の円建て利益も2倍までは行かないものの大幅増益となります。
するとこれらの企業の株式配当や法人税、従業員の給与も円建てでは大幅に上昇することになります。日本のドルベースでの貿易黒字はさらに巨額になり、自然にドルが積みあがって行きます。
日本国債の信用の背景は結局、日本政府や日本国そのものです。日本企業がどんどん外貨を稼いでいく以上、こうなると為替は円高方向に触れざるを得ません。

したがって一定の段階で円安はとまるはずです。
あるいは短期的に1ドル=150円くらいになることはありえるかもしれません。
しかしこの程度なら国家破綻というほどではないでしょうし、そもそも国債以外の原因でもこれくらい円安にふれることはありえます。

国債発行増→大円安→輸入物価急上昇のシナリオは現状ではかなり否定的と思えます。

それではインフレによる国民生活の破綻はどうでしょうか??
次回は国債とインフレについて考えてみます。

posted by たけ先生 at 12:59| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月05日

日本の国債問題を考えるA〜成長か増税か

こんにちは。
少しあきましたが、日本の国債問題の続きです。

コメント欄でPALCOMさんとうんとさんが熱心なコメントを書き込んでくれました。
まさに今総裁選で話題になっている成長対増税の構図で、このブログでも議論の焦点はそこになっていると思います。

お二人ともコメントありがとうございます。
特にうんとさんのコメントの視点は重要で、
「日本の成長は楽観できるのか。」というポイントです。

私の見解は
成長できないなら消費税を20%にしようが、30%にしようが所得税を80%にしようが財政再建などできない。むしろいかなる犠牲を払っても日本の成長を促進することが政治の仕事である
というものです。
 
 国債管理において重要なのは国債の対GDP比です。
もし万一(万が五千くらい??)日本がマイナス成長になるならプライマリーバランスがたとえゼロであっても、実質借金は増えることになります。
 しかも増税した後でそんなことになれば、再増税も不可能、さらに年金や公共事業をばら撒く必要があるなど、結局プライマリーバランスも崩れます。
その結果は長期金利上昇が避けられなくなり、スタグフレーションに突入することになります。
これは破綻シナリオです。政権が3回吹っ飛ぶ程度のことだし、誰も幸せになりません。

うんとさんのおっしゃるとおり、財政再建は極めて困難です。
しかしだからこそ成長をあきらめることはできないと思います。
成長をあきらめるならむしろ減税して財政再建を放棄したほうがたぶんましな結果になると思います。おなじ財政破綻なら好景気のほうがスタグフレーションよりはいいでしょうし、あとから増税できる余地がある分破綻の程度も軽くなるでしょう。


次回は国債による円安、インフレ説についてもう一度考えて見ます。
posted by たけ先生 at 20:07| Comment(4) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月03日

日本国債の将来

こんにちは。

今日は日本国債の将来予想です。

今回の自民党総裁選でも、財政再建と社会保障費増大のための増税が重要争点になっています。
増税、年金不安、医療崩壊、地方の衰退はおおむね政府の財政削減政策に原因があるので、膨れ上がる赤字国債は日本全体に暗い影を落としていると言えると思います。


確かに日本の国債残高は巨額です。
国債発行残高は2006年(平成18年)3月末現在に於いて670兆5794億円です。

さらに政府の借入金が59兆2737億円、政府短期証券が97兆6274億円あり、これに国債の670兆5794億円を加えた827兆4805億円が国の借金になります。

ただし、国債発行残高で重要なのは額ではなく、GDPです。
日露戦争当時、日本政府が1億円借金すれば大騒ぎになりました。
今日では誰も1億円の国債では騒がないので、GDP比と増大速度が問題になるわけです。


2005年度の日本の実質GDPが約540兆円なので、国の借金は大体実質GDPの1.5倍になります。

「国の借金残高と実質GDP比が日本は諸外国に比べてきわめて高い!!
 このままでは日本が破産してしまう!!だから消費税増税だ!!年金切り下げだ!!医療費は削減だ!!」

と毎日毎日声高に財務省は叫んでいます。
今度の自民党総裁選にも財務省の代弁者としか思えないような候補が消費税増税を提唱しています。

しかし、この主張は財務省によるポジショントークの可能性があります。
基本的に彼らは税率を高くすればするほど、再分配の権限が大きくなるので権益が増大します。したがって、財務省には「財政がどうであろうと、基本的に増税したい。」というモチベーションが働きがちです。

「諸外国に比べて極めて高い!」は事実でも日本には諸外国に比べて有利な事情がいくつもあります。

日本の有利な事情として

@家計部門が1500兆もの巨額の金融資産を有しており、しかもその大半が銀行や郵便局に預けられている。

A日本は巨額の貿易黒字を出し続けており、政府、民間とも膨大な外貨を保有している。

B日本国債の9割以上が国内で発行されている

といった点があげられます。

「何を楽観論を!」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、その答えはマーケットが出しています。
日本国債の長期金利は昨日付けで1.6%と先進国中最低水準です。

そして、長期国債というのは短期国債と違い純粋に市場で価格が決定されます。つまり、1.6%の金利で日本国債を買いたいと思う人がたくさんいるからこの価格がつくわけです。

本当に日本国債の返済能力に重要な疑問符があるなら、(GM社債のように)リスクプレミアムが上乗せされて、金利が高くなるはずです。
それがこのような低金利になっているというのは、それ自体日本国債の返済能力にそれほど疑問をもたれていないということです。

日本国債破綻本を読むとそろいもそろって大インフレ大円安で輸入品が買えなくなる。だから今のうちに外貨を買っておこうと主張しています。

しかし、上の有利な条件@〜Bはインフレや円安を極めて起こしにくい方向に作用します。
この辺の話はあまりメディアでも取り上げられていないので、次回は@〜Bの条件がなぜインフレや円安を起こしにくいのかを解説します。
posted by たけ先生 at 11:42| Comment(14) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月02日

株式8月パフォーマンス

こんにちは。

日本国債の問題などという大それたことに取り組んでいろいろ調べ中です。
ですがその前に区切りなので今月のパフォーマンスです。


日本株
8月騰落率 +6.2%
2006年騰落率 -1.8%

中国株
8月騰落率 -0.9%
2006年騰落率 +59.4%


日本株はだいぶ戻してきました。
TOPIXを若干上回った水準でずっと推移しています。

中国株は今月は横ばいです。資源価格が軟調に推移した結果ですが、長い目で見たら資源価格が下がるのはいいことなので、気にしていません。
米国株はまだ資産の1割くらいですがそろそろ上昇に転じてきています。
今月はPGを結構たくさん購入しました。今後が楽しみな銘柄です。

HPの保有銘柄欄も更新しています。

次回は国債の話に戻りますね。
posted by たけ先生 at 10:28| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月28日

借金してでもドルを買えは正しいか??@

こんにちは。
マーケットは一進一退ですね。

今回も藤巻氏の主張の検証です。

藤巻氏はさまざまな著書を書いていますが、大体要約すると

「今の空前の低金利はチャンス。日米の金利差もしくはハイパーインフレを考えると今後はドル高、不動産高が進む。借金してでもドルと土地を買え!」

という主張です。

過去2回は不動産市況について考えてみました。

今回からはドルについて考えてみます。

ところでドルというか外貨投資にはそもそも根本的な疑問があります。

大体外貨投資を薦める本には


・日本国債のデフォルトにより大インフレ、大円安が起こる可能性がある

ということを根拠にしています。

巷の国家破産本は毎年毎年「円が紙くずになる!」と脅しています。
また当の財務省も毎日毎日
「財政は最悪だ!!増税は絶対必要!!社会保障をどんどん削ろう!!」
と連呼しています。おかけで年金も減額され、患者さんの医療費の負担も上がり、いつのまにか消費税の増税は避けられないとのムードができています。

では本当に日本国債のデフォルトによる大インフレ、大円安は起こりうるのでしょうか??

次回からはこの問題について考察してみたいと思います。
posted by たけ先生 at 19:16| Comment(4) | TrackBack(1) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月24日

日本の都市部の地価予想

こんにちは。
だいぶ間が空いている間に少しマーケットは戻してきたようです。

もっとも、最近日本株にほとんど追加投資をしていないのであまり日々株価はウオッチしていません。

今日は前回の続きで、日本の都市部の地価予想をして見ます。
日本の不動産業の抱えている最大のリスクは少子化です。普通に考えれば少子化が進めば人口が減り土地への需要が下がり、地価は下がりそうです。

また団塊世代は持ち家を持っている場合が多く、彼らの子供同士は親の持ち家に住むという選択肢がありえるので、本来はマンションをそんなに買わなくてもよさそうです。

しかし、私はやはり都市部、特に東京の地価は上昇していく可能性が高いと思っています。

その理由は産業構造の変化による人口集中です。

日本の人口は減少に転じましたが、実は東京や神奈川の人口はまだ増加しています。これは人口減少以上に地方から都会への住民移動が進んでいることを示唆します。

この理由として、日本が成熟国となり産業の中心がサービス業になってきたことが挙げられます。
サービス業では消費地や人口集密地に近いほうがビジネス上有利な場合が多いです。したがって特に理由がなくても、一度人口が大都市に集中するとポジティヴフィードバックが働きやすくなっていると考えられます。

反面、一度過疎化が進むとなかなかその地域でサービス業は成り立ちません。そうすると人が減るから不便になる→不便になるから人が減るの悪循環が起こります。
巷でよく話題になる過疎地の医師不足も(違う点も結構あるのですが)基本的にはこの悪循環の一環と考えられます。

結論として、都市にはより人口が過密となり、余剰人口は郊外に流れる反面、地方にはほとんど住民がすまなくなる地域が多発すると予想されます。

悲しいことに、これは日本だけではなく世界の多くの国で地方の人口密度はきわめて低いのが実情です。過疎と過密の集積は広い意味での国際化とすら言えるかもしれません。

したがって、向こう十年くらいは大都市の土地に対する需要は増加トレンドにあり、地価も上昇傾向になると思われます。

反面、地方の地価の下落はたとえインフレになっても歯止めが利かないかもしれません。需要がどんどん減退していくのですから、なかなかインフレに追いつくキャッシュフローを生み出すことはできないのではと推定されます。

地価が上がるとその分土地の仕入れ値も上昇するため短期的にはマンデベの利益は悪化する可能性があります。
もっとも長期的には価格転嫁がすすむため、特に都心部や関東近郊に強いマンデベはインフレヘッジになると考えられ、もしかしたら割安かもしれません。



posted by たけ先生 at 16:57| Comment(4) | TrackBack(11) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月20日

借金してでも土地を買え!について考える@

こんにちは。

まただいぶ更新が空いてしまいましたが、前回の続きです。

このところよく元JPモルガン債券トレーダーの藤巻さんが主張する

「借金してでも株とドルを買え!!」

の当否について今回から少し検討してみます。

まずは土地、つまり不動産投資について考えてみたいと思います。

不動産投資は大別すると

@居住用不動産=自分が住むための不動産購入

A賃貸用不動産=家賃収入を得るための不動産投資(金利や配当などインカムゲインに相当します)

B転売狙い=買値より高く売るための不動産投資(株式譲渡益などキャピタルゲインに相当します。)

に分けられます。

そして投資対象の不動産は大別して土地そのもの、マンション、ビル、一戸建てなどです。もっとも土地単体では収益を生まないため土地のみを購入した場合はさらに開発費用がかかります。

さて、「借金してでも土地を買え!!」というのはつまりレバレッジをかけて不動産投資をしろということです。信用取引と同じですね。
借金のリスクを負うわけなので、こうしたレバレッジ投資にはリスクに見合うリターンが必要になります。

具体的には@の場合は
「先になったら、どんどん土地が値上がりして住む家が買えなくなる。」
というリスクを下げること

Aの場合は
「先になったらどんどん家賃収入が上がるため、自分が賃貸用物件を保有しておくと有利になること」

Bの場合はどんどん土地の値段が上がるため、レバレッジを賭けると有利になること

といったリターンがあります。

いずれも不動産価格の値上がりが必要条件で、実際藤巻氏の本にも国債発行残高増大に伴うインフレ→資産価格上昇→不動産価格急騰というビューが描かれています。


この通貨の信用下落→土地価格急騰というシナリオは一見すると非常にもっともらしいのですが、実は一つ考えなくてはならない点があります。

それは
不動産も他の資産同様、資産価格は資産が生む収益によって決定される
ということです。

たとえば株式の場合は適正株価は将来にわたって受け取れる配当の総和を現在価値に割り引いたもの(DCF法)とされています。
そして高成長の企業は将来の配当受け取り価格が増大すると考えられるからこそ、高い株価がつきます。


株式など実物資産がインフレヘッジになるのは、たとえばインフレになった場合、企業はジュースや食べ物、運賃の値段を上げることができるからです。

そして、土地がインフレヘッジになるといわれているのは
インフレになっても、土地が生む収益、すなわち賃料が上昇していくからです。
逆に言えば、誰も住みたがらないような土地はどれだけ通貨の価値が下落しても賃料が上昇しないため、資産価格は上昇しないでしょう。(そもそも買い手も借り手もつかないため、価格がつくかも怪しいものですが。)

したがって、不動産価格が上昇していくかどうかを考える際には長期的な賃料水準の予測が必要になります。

さて、では日本の賃料は上昇していくのでしょうか??
ここで問題になってくるのが少子化です。

少子化している国では普通はそんなに賃料は上がらなさそうな気もします。
たとえば一人っ子同士が結婚して、親が持ち家を持っている場合、あらたに家賃を一生払い続けたりマンションを買う必要はないからです。

しかし、私は日本の都市部に関しては賃料が上がる可能性が高いと考えています。
次回は少子化と賃料の予測をしてみたいと思います。
posted by たけ先生 at 11:44| Comment(2) | TrackBack(1) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月16日

Presidentの記事

こんにちは。

Presidentの最新号がお金に関する基礎知識シリーズで、前編お金や資産運用に関する話が書いてあります。

おおむね面白い内容でした。

内容としては

・個人向け国債でなんと最近は5年もの固定金利の商品が売れている

・投資信託の手数料はおおむねぼったくりである

・郵貯の金利は話にならないほど安い

・銀行が進める金融商品は結構悪徳。
 3ヶ月5.5%とかうたって、しかも中途解約時の払戻し率を明記していなかっ たりする

・フジマキさんが、あいかわらず
「ドルと土地は絶対上がる!金利が安い今のうちに借金してでもドルと土地を買うべし!」と主張している

といったところです。

一番びっくりしたのは国債。なんで毎日次に日銀がいつ利上げするかが記事になってるのに、変動金利の10年物ではなく、固定金利の5年物国債をみんな買うんでしょう??
すごく好意的に解釈すれば「みんな金利は上昇しないと読んでいる」てことになるんでしょう。

しかし真相は雑誌の記事に書いてあった通り、個人向け国債の売れ行きに気を良くした財務省が「こんくらいの条件でも買うやついるだろ。」となめて発行したってところでしょう。

しかしほんとに誰がこの時期に固定金利の国債を買うんだろう??
こういうのを見ると、日本人てほんとにほんとに善良なんだな、と感じます。
あるいはマスコミなどで「不労所得や資産運用は汚い。額に汗して働くのが国家の品格だ。」と煽るのは国民を無知なままに放置して、国債を引き受けさせるための情報操作では・・・?と勘ぐりたくなりますね。

周りで5年もの国債を買おうとしている親戚がいたら、そっと止めることにします。

ところでこのブログを読んでくださっている投資家の皆様はもちろんこんな商品を買わないでしょう。ただし、フジマキさんの「土地とドルを借金しても買え!」というメッセージには共感している方も多いかもしれません。

次回から私なりにこの意見の当否を検討してみます
posted by たけ先生 at 23:08| Comment(0) | TrackBack(1) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月10日

売買報告

こんにちは。

最近はすっかり相場も落ち着いていますね。
膠着状態という感じで、出来高も少なく、どっちに触れるか様子見中という感じです。

しかし、出来高が少なく市場が閑散としているこういう時期こそ長期的には買い時であることがよくあります。

余剰資金で新規に日本株と米国株を購入しました。
どちらも第一四半期が好決算ですが、金利上昇局面の中それほど急騰していません。

割安株+業績好調という基本に立ち返って購入しましたが、短期的には微妙かもしれません。

新規購入銘柄

8907 フージャースコーポレーション

PG Procter & Gamble
posted by たけ先生 at 17:12| Comment(3) | TrackBack(1) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月09日

書籍紹介

こんにちは。

今日は書籍紹介です。

同業者であるKAPPA先生がついに待望の投資本を出版されました。
KAPPA先生は本業である医師の大先輩でもあり、EBIのすすめというサイトで、科学的・客観的な投資手法を推奨されています。

下記の本ではKAPPA先生がその優れた投資法のすべてを豊富なデータに基づいてご紹介しています。



早速一読してみたのですが、内容は非常に深く、かつ難解な内容を日本語で平易に説明してくださっています。

何を隠そう私がバリュー投資をはじめたのはKAPPA先生のサイトを見たからです。
それまで私も皆様同様、「株式投資はインチキくさい、プロに素人が勝てるわけがない。」と思っていたのですが、KAPPA先生のサイトの豊富なデータを見て認識が改まり、今日まで良好なパフォーマンスを上げることができています。

バリュー系のデータもPER,PBRにとどまらずPCFR、EV/EBIT、EV/EBITDA、さらにアメリカでは話題ながら日本では全く知られていないアクルーアル、研究開発費の会計処理・・・など高度な内容がわかりやすく説明され、かつリターンとの関係が明確に説明されています。

まさに5つ星の名著で、すべての個人投資家に本書を一読されることを推奨します。
posted by たけ先生 at 12:34| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月06日

長期投資とダイエットは似ているA

こんにちは。
やっと夏らしく暑くなってきましたね。

相場も少し落ち着いた感じがあります。
さて、前回の続きで長期投資とダイエットの類似点です。

ダイエットって大体何キロくらいやせるのが目標でしょう??

女性誌の見出しとかだと大体3Kg〜5kg、多くても10kgくらいが多いような気がします。
また、中年男性のメタボリックシンドロームなんかでも、3〜5kgやせると、内臓脂肪が激減することが知られています。

ここでは、かなり多めに見て1年で10kgやせることを目標にしましょう。
ちなみに10kgやせるというのはかなりのもので、見た目も内臓脂肪もほとんど別人です。
1年で10kgやせるためには、1年は約50週なので週あたり平均200g、1日あたり約30gやせればいいわけです。
もちろん、投資と一緒で直線的にやせるわけではありませんが、それでもこれくらいのペースです。

ところが、人間の体重の日内変動は普通は1kg以上はあります。
つまり、必要な週当たり体重減少より毎日の体重変動のほうがはるかに大きいのです。

だから、体重計に毎日乗るのもたぶん逆効果です。
水をちょっと多く飲んだり、汗をかくだけで必要な体重減少量よりはるかに大きな差が出てしまいます。

これはちょうど毎日株価をチェックすることで、焦ったり舞い上がったりしてさらに売り買いしたくなってしまう心理にも似ています。
チェックすることでなにかしなくちゃ、という気持ちが強くなってしまうわけです。

逆に「1ヶ月で5kgやせた!!」とかいう類のダイエットは危険です。
運動だろうが食事だろうが、そんなに急に体重が減少するのは多くの場合単に脱水になっているだけです。
例のTBSの番組で白インゲンによる下痢が問題になっていましたが、あの下痢は副作用というよりも短期間でそんなにやせるには下痢にならざるを得ないということです。

いわゆる「リバウンド」は脱水の補正であることが多いです。
脱水の補正とは、要するに乾いたスポンジに水をいれたらまた膨らんだ、ということです。しかも脱水の際に体の代謝が下がるので元に戻るときはかえって太ったりします。
そもそも脱水による体重減少は会計操作のようなもので、見た目体重が減っていても本質的にはやせていないのです。

本当のダイエットは徐々に徐々に体重を減らしていくことが重要です。
ところが本屋さんに並んでいる本は「夏までに4kgやせる!!」みたいな本が6月に並んでいたりします。
そういう本にはいろんなダイエット法が紹介されていますが、大体が脱水を促したり、無茶なカロリー制限をする方法だったりします。

短期的な成果を求めるあまり、本質的な戦略を見失う・・・人間心理に根ざしたこの間違いはそのまま投資にも通じます。

次回は投資の話に戻ります。

posted by たけ先生 at 12:35| Comment(0) | TrackBack(3) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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